はじめに
自然の休憩所での ベリー公 独自のブルーベリー栽培方法を紹介します。 ベリー公のブルーベリー栽培のキッカケは、1987年にホームベルを1本購入し鉢植えで育て初めてから。それ以後用土、肥料、栽培管理の方法など試行錯誤の繰り返しで、自分なりに研究しいろんな方法を試しては対比実験、栽培実験を繰り返しました。今後もいろんな方法を模索しながら、自分に合った、この地域の自然環境に合った方法を見つけていきたいと思っています。より良い方法を見つけたらHPの方も随時更新します。また この方法は間違っている、こっちの方法が良いなどのご意見がありましたら教えてください。 ここに記したことはベリー公が実際に試した結果、もしくは栽培経験で感じたことです。栽培書を読んだだけの知識や人に聞いただけの知識で、自分で試していない事は記していません。栽培地は香川県(四国の瀬戸内海側)。以下に記した日付けや時期の標記は香川県での表示をしています。時期などは栽培地の地域気候に読み替えて早めたり遅めたりして判断してください。 どう育てたいか?(ブルーベリーを育てる目的) ブルーベリーを育てる目的によって栽培方法が異なってくる。例えば、樹を早く大きくしたい場合は早く大きくする栽培方法があるし、樹を早く大きくするより ガッチリした強い株に育てて 美味しい実を収穫したい場合はその栽培方法、母樹代わりにして挿し穂を採る株にしたい場合はその栽培方法がある。 「どう育てたいか?」は、いろんな方法があるが下記の 1 と 2 に触れてみると。 1:早く大きく育てたい。果実は 味よりも、大きな実で収量を多く採りたい。 2:いかに美味しい実を作るか。早く大きく・収穫もいっぱい よりも とにかく美味しい実を収穫したい。量より品質。 「どう育てたいか?」によって『植替の時期(季節でなくタイミング)、肥料、水やり、剪定など』の一連の栽培方法が違ってくる。 「どう育てたいか? :1」は実の味よりも木を早く大きくすることを目的としている。肥料と水、生長を止めない植替え時期などで大きくしているため早く大きくなり 大きな実がたくさん生るが、味はどうしても薄く大味になる。 「どう育てたいか? :2」は早く大きくすることよりも美味しい実を収穫することを目的としている。生長がゆっくりだが太くガッシリした樹になり病虫害に強く美味しい充実した実を収穫できる。 また地植と鉢植では生長と実の味は変わってくる。同じ肥料・栽培方法で育てた場合、鉢植は肥料を適時にやり水も頻繁にやるので地植より早く大きくなり実の味は薄く水っぽくなりやすい。地植は立ち上がりが遅いので初期生長は遅く大きくなるのに時間がかかる。しかし実は充実した美味しい実ができる。 ブルーベリーに限らず植物は根を伸ばせる余裕があると根をどんどん伸ばし地上部も生長する。この段階は実が生っても植物体内の体質は生長体質になっているので美味しい実はあまり生らない。鉢植の場合は根が鉢壁、または空気(酸素)に当たると「これ以上根を伸ばせない」と知り、根を分岐し細根を盛んに発生させ底面 側面で巻き根鉢を作り始める。この時、地上部ではシュートを伸ばし盛んに生長している。ブルーベリーの場合この段階の根は白根だ。白根の状態で 鉢から根鉢を抜いたとき土が崩れない程度に根鉢ができている時に鉢増しをすると根も地上部も止まることなく生長を続ける。その状態で鉢増しせず根鉢を作らせると根の分岐も細根の発生もゆっくりになる。白根が茶色に変わる頃だ。地上部の生長もゆっくりになり生長期から株を太らせガッチリさせる成熟期になる。そして、もうこれ以上根を伸ばせない、地上部も大きくなれないと知ると「早く美味しい実を生らせて食べてもらい子孫を残さないと」と子孫繁栄能力が働く。ブルーベリーは若樹でも実を付けるが、他の果樹が地植より鉢植が早く結実するのは そのため。地植の場合はある程度のところまで根を伸ばすので子孫繁栄能力が働くのが遅い。 よく過酷な状況で育てると生長は遅く(悪く)収量は少ないが甘く美味しい実ができると言うのは「子孫繁栄能力」が働き、自分はもう長くない、美味しい実を生らせて早く鳥などに食べてもらいどこかに種を蒔いてもらって子孫を残したい。という能力が働くものと思われる。 「どう育てたいか? :1」の早く大きくする方法に比べて農園で地植しているブルーベリーは生長が遅かった。元気の良い鉢植に生る実は大きく収量も多く 色形の良い如何にも美味しそうな実が生る。しかし食べてみると味が納得いかない。こんなものかと思ったが地植の実を食べてみると同じ品種でも風味が違っていた。 鉢植同士で「どう育てたいか? :1」と :2 の栽培方法で比べると、「どう育てたいか? :2」の方が生長は遅いが、太く短くガッチリした樹になり美味しい実が生った。 苗 販売目的でブルーベリー栽培をするなら早く大きくした方が良く売れると思うが、美味しい実を作ることを目的としている場合は、樹を早く大きく、大きな実をいっぱい よりも いかに美味しいブルーベリーを作るかに専念したほうが良いと思う。 幼樹~若樹のうちは、早く大きくして樹を作り、実を収穫するようになってから 美味しい実を付けさせる栽培方法で…と、誰もが思うが、初期段階に生長体質で止まらずに生長させられてイキナリ「今年から美味しい実をいっぱい生らせろ」と言われても、ブルーベリーはすぐには良い実を生らせる体質にはなれず樹の立て直しも必要で、生長体質から品質の良い実を生らせる体質改善にやはり 2~3年はかかる。 ブルーベリーとの一年(時期は香川県での場合)
1月 新しい年が来てブルーベリーも1齢、年を重ねた。今年のブルーベリー栽培方法の予定を立てよう。そして「今年は昨年よりも収穫量が多くなりますように」と念力を送ろう。剪定の時期。樹形作りをして花芽数を調整する。剪定方法は 5年ほど経った古い主軸を間引き新しいシュートを残す。内向き、下向きの枝、交差した枝や貧弱な枝は切る。花芽が枝先に付くので、全体に枝先を切詰めるのは避ける。不用枝を主枝元、または地際から切る。徒長枝など、長すぎる枝を切詰め脇枝を出させたい場合は伸ばしたい芽の上で剪定する。剪定後に寒肥順次与える。また冬場の休眠期間でも乾燥すれば水やりを忘れないようにする。病虫害予防のため石灰硫黄合剤を散布する場合は 8~10倍で行なう。 2月 まだ地上は寒いが、土の中では中旬頃からラビットアイ、下旬頃からハイブッシュの根の活動(暖地の場合)が始まる。南部ハイブッシュなど開花が早い品種は花芽が展開し年によって下旬頃に咲き始める場合もある。2月下旬~3月は挿木の適期。接木もこの時期が良い。 3月 地植でpH調整が必要な場合は調整剤を施す。 4月 花の時期。可憐な花を眺めて楽しもう。良い香りのする品種もあるので楽しみ。この花の数が全て実になると思えば スゴイ。こりゃ~たまらんわぁ。また蜜蜂などの受粉昆虫が少ない場合は人工受粉も考える。 5月 花は一通り終った。さぁーどれだけ実がなるか? わくわくドキドキの一時。花が終わりかけた品種から花肥を施す。早い品種は実が膨らんでくる。 6月 害虫の時期。良く注意して見て回り、できるだけ薬剤を使わず手で取り除く。早い品種は待ちに待った収穫の時期。鳥害に注意しながら完熟してから収穫しよう。一番果収穫の終わった品種から実肥を施そう。ハイブッシュ花芽形成時期:6月下旬~9月下旬(暖地の場合) 7月 収穫が終りかけた品種は花芽形成肥・収穫のお礼肥の準備に入る。夏剪定をする。込み合った枝を間引く程度で良い。梅雨明けから9月いっぱいまでは水やりに特に特に気を付ける。7月~8月、シュートの伸びは止まり春から伸びたシュートは先端まで硬くなる。夏挿しの時期、春から伸びたシュートを切って挿木してみよう。シュートの伸びは止まっているが生長が止まっている訳ではなく、根は伸びるし植物体内では光合成などによって盛んに活動している。ラビットアイ花芽形成時期:7月中旬~9月下旬(暖地の場合) 8月 夏バテしないようにブルーベリーを食べてブルーベリーから元気をもらおう。水やりに気を付ける。収穫はそろそろ終わり。今年の収穫はどうだったでしょうか? また来年も豊作でありますように。 9月 秋枝が伸びて来る。有機肥料のお礼肥は今月の白露~二百二十日で終わり。 10月 鉢植の元気の良い株で一回り大きな鉢に植替える株や地に植付ける株は植替え、植付けの時期。この時期に行った方が休眠期までに根を張り、来年からの生長が早い。(暖地の場合) 11月 そろそろ1年間の活動を終える。1年間ごくろうさま、ありがとう。と言いながらマルチを一旦除けて、良く湿ったピートモスを根域全体に厚さ10センチほど地表に敷くように入れよう。そしてマルチをかける。マルチが足りない場合は補充。マルチの厚みは10~15センチ必要。この時に樹の回り(根の先端、外周)に良く湿ったピートモスを鋤き込んでやれば良い。紅葉の美しい時期。ブルーベリーの紅葉は格別綺麗。ブルーベリーと一緒に写真でも撮りましょうか? 12月 葉はほとんど散り落ちてしまう。葉が残っているのはサザンハイブッシュの1部とラビットアイの1部。花芽ははっきりわかる。来春を楽しみに待ちましょう。そして今年のブルーベリー栽培の反省をしよう。 自然の休憩所 栽培暦 ![]() ブルーベリーに合う用土
ベリー公が本格的にブルーベリーの栽培を始めた頃は、栽培書や先輩方が言われていたのは、ブルーベリーはピートモス100%で育てるのがいい、水もどんどんやるほどいい。という感じだった。ピートモス100%で栽培するのが上級者で王道のように言われた。ベリー公も早く上級者の仲間入りをしたいと思い 鉢植えでピートモス100%にして水を毎日、夏は朝晩たっぷりやっていたが、ブルーベリーは次第に元気が無くなり枯れていった。鉢から抜くとピートモスはベトベトでヘドロのように汚泥化し腐っているように思えた。枯れた原因は過湿による根腐れだった。それからも何度もピートモス100%に挑戦したが育ちが悪く、ベリー公は 恥ずかしながら「自分はピートモス100%で育てることは無理だ。上級者の域には達せない。」 と自信をなくすこともあった。「初心者の域から出られなくてもいい。ピートモス100%は自分には合わない。もっと水はけをよくしないと自分は栽培できない。」と開き直り、ピートモスにいろんなものをブレンドして自分なりに用土を模索し試行錯誤していた。日本ではラビットアイ系の栽培が先行し苗木が出回りだしたのもラビットアイ系が多かった。当初の栽培書や諸先輩方が言われていたのはラビットアイを栽培する用土でピートモス100%が良いということではなかったのだろうか。少し後になって趣味栽培でハイブッシュ系に焦点があたり、ハイブッシュ系が増えてきた。前のラビットアイに対する栽培論をそのままハイブッシュに用いたのではないだろうか。ラビットアイ系は確かにピートモス100%でも育つ。ピートモス100%の方が生育が良い場合もある。でも、ハイブッシュ系の多くの品種はピートモス100%では育ちが悪い。 ピートモスが汚泥化するとブルーベリーの根は呼吸ができなくなり窒息してしまう。写真の白い根は雑草の根でブルーベリーの根は汚泥化したピートモスの中には一本もない。
何をブルーベリー栽培用土に使うか
現在日本に流通している主なピートモスの種類
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