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ベリー公のブルーベリー栽培方法-2
(自然の休憩所でのブルーベリー栽培) 

2006.10.21 初版
2016.9.20 最新改定
『日々是前進』

植替え・鉢増し・植付け
植付け(地植)の時期
地植する場合の植付け時期は栽培地の気候によって異なる。一般的に暖地といわれる地域は秋(10~11月)が一番良い。休眠に入る冬までに根が活着してある程度根が張るので翌春からの生長が良くなる。雪が積もる寒地での栽培経験はないが秋植えしてもすぐ休眠に入り雪が積もるので雪の融けた春に植付けるのが一番良いと思われる。ポット苗や鉢植苗の場合は根の崩し加減にもよるが水管理さえできれば通年可能。


植替え(鉢植)の時期
鉢植にする場合の最適時期は地植と同じ。鉢植苗の鉢増しなどは根の崩し加減にもよるが水管理さえできれば通年可能。


植付け・植替え時の根のほぐし加減
根鉢を崩す、崩さない。根を切る、切らない。は時と場合により異なる。またブルーベリーは根を切っても良いが切ってはいけない、根鉢を崩してはいけない植物(クレマチス、スイートピー、ポピーなどの直根の植物)もあるので、この植替え方法を他の植物に流用する時は注意。ブルーベリーでも挿木苗の植替えは根鉢を崩さずそのまま植替える。あまりに小さいこのときに根を切ったりすると株が弱ってしまう場合がある。

植替えや鉢増しをするとき前鉢での根の張り具合によって根のほぐし方が異なる。シュートが伸びたり新芽が出たりと地上部が盛んに生長しているときは下部写真のように鉢内部も盛んに根が分岐し細根が出て白い根が見える。鉢から抜いたとき根鉢は完全に出来ていないが崩れない程度にズッポリ抜けて表面に白根がいっぱい見える時期に植替え・鉢増しをすると根鉢を崩したり根を切ったり一切せずにそのまま植替え鉢増しができる。(白根は基本的に切らないほうが良い)この状態で植替えすると生長が止まることがない。
「どう育てたいか? :1」の鉢増し時期。
 



地上部のシュートの伸びが鈍くなったり生長がゆっくりになると下部写真のように根は白根から淡茶色に変わり、鉢内部周囲に根を張り根鉢を固め始める。生長体質から実を付ける体質に変わっている頃である。この状態の植替えは小型のツメのようなもので左写真のように表面を引っ掻き根を起こすだけで植替えができる。茶根の場合は根先を切ってやると細根の発生を促すことができる。前序の白根の段階で植替えするより生長は一休みするがしっかりした丈夫な苗ができる。このようにある程度 根鉢を作らせてから植替えすると良い実を生らせる体質ができる。
「どう育てたいか? :2」の鉢増し時期。
 

 

    
   白根が茶根に変わる様子の写真
株元から根先へ向かって茶根になるようだ。写真ではほとんどの根が茶根に変わっているが一部の根先に白根が残っている。鉢増後、新根の生長段階は白根が伸びるが鉢壁に当たると根の分岐が始まる。分岐して細根が発生するが、細根が伸びはじめる頃に茶根に変わるような気がする。幼苗~若苗は白根の発生が多いが数年生になると白根の発生は少なくなるような気がする。冬場の休眠期の根は茶根になる。若苗の休眠期の根も茶根になるような気がする。




  
こんな根鉢の状態になる前に植替えるようにする。植替えが遅れるとこのように根鉢がガチガチに固まってしまう。この場合には根を解したり切ったりしてから植替えをする。このまま根鉢を崩さず植替えしても新根が出にくく生長しない。数年経っても植付けたままの根鉢のままで新根がちょろっと出ている程度の状態が多い。
 
まず鋏(ギザ刃の付いているキッチンハサミなどが良い)で底部を1枚皮を剥ぐように切り取る。

 
側面は冷凍包丁のような鋸歯で皮を剥くように切り取る。側面を全て切り取る。

 
小型の爪で引っ掻き 根を起こし、根鉢に穴を開けるように爪をプスプスと刺して植替えをする。それでもあまりに硬く固まっている場合には後述の根洗いの方法をとっても良い。



根鉢の土を落とす場合
根を洗い土を落とすのは、赤玉土を使っていたり、カナダ産のピートモスを使っていてピートモスが汚泥化している場合など前鉢での土の状態が悪い時、根腐れを起こしている場合、上記の植替えが遅れて根鉢がガチガチに固まってしまった場合、数年ほとんど生長せず音沙汰がない場合、調子を崩して元気がなくイチかバチかで植替えをする場合。などである。散水シャワーをジェット水流にして根鉢に当て土を落として根を解す。バケツなどに水を張って根鉢を浸け込み飛ばないように手でしっかり持ってやると良い。
かなり株に負担がかかるのでむやみやたらにやらないほうが良い。ジェット水流によって細根がちぎれてしまう場合があるので慎重に行なう。また根洗いをするのは茶根の時だけにして白根の場合はやらずに茶根になるのを待ってから行なう。
鉢植の場合は小さなポットから徐々に大きな鉢に鉢増しをするので まるで1枚づつ服を重ね着していくように土を回りに付けていく。最初に着た土が悪い場合、通常の鉢増し方法のやり方で行なうと 悪い状態の土を着たまま 新しい土を着せることになる。いくら新しい良い土を回りに着せても中の悪い土は、一生 着たままになってしまう。そんな場合はこの方法が有効だ。またそんなことにならないように挿木の段階から良い土を使うことがもっと大切。





鉢増しは一回りづつ(イキナリ大きな鉢に植えるのはダメ)
鉢増しは徐々に一回りずつ大きな鉢に植替えるのが良い。イキナリ大きな鉢に植替えるのは良くない。小さな苗を大きな鉢に植えると、株元周りの土は根が水を吸うので乾くが周囲の土には根が伸びていないので水の吸い上げが無くなかなか乾かなく常に湿った状態になる。そんな酸欠状態の過湿の土には根を伸ばし難くなるし根腐れを起こしやすくなる。地植と同じ理屈ではなく、地植は鉢植とは全然違い余分な水は全て下に(地中に)流れている。いくらスリット鉢で排水が良いと言えども地植と全く同じ状態にはならず水分は土に溜まっている。
4号鉢⇨6号鉢⇨8号鉢⇨10号鉢
3号鉢⇨5号鉢⇨7号鉢⇨9号または10号鉢



鉢増えを地植えにするのは8号鉢までが良い
鉢植で育てていた苗を地植えにする場合は大きく育てて地植えにするのではなく小さい苗の時に地植えにするほうが良い。
小さい苗の方が環境の変化に早く対応できて馴染む。
最適なサイズは5~6号苗。
4号苗でもいいが、株を充実させて6号鉢に鉢増ししたい時期に地植えにする。
大苗を地植えにすると、今まで鉢植で育てられて鉢の中で根を張ること、鉢植で地上部も育つことに慣れて鉢植体質になっているので
イキナリ地植えにされて、「今日からここで大きくなれ」と言われても環境の変化に付いていけず生長不良を起こして最悪枯死する。



鉢植の場合、最終の鉢の大きさ
鉢植の場合はこれ以上大きな鉢には植えれないという限界がくる。それが10号だったり500角だったり、スペース的な問題やその人のお家の事情で最終号数はマチマチだが、これ以上大きな鉢にできない場合でも根切り植替えは必要になってくる。根鉢を抜いて周囲・底面 5cmくらいを根切りして同じ鉢に戻し新しい用土を入れて植替える。根切りをするので地上部もバランスのとれるように少し切り詰め花芽を制限して翌年の収穫は控えめにする。数年毎の作業になるので根鉢を持ち上げられる重量の鉢の大きさに留めておかないと腰を痛めることになる。



鉢増し植替えの方法
   
コケが生えたり表土が硬くなっている場合は表土を薄く鋏で削ぎとる。表土が綺麗な場合やCoCoチップなどでマルチをしている場合は小型の爪で掻いてやる。必ず株元から外へ、櫛で髪をとくように。

  
上記前述のように根鉢の状態に合わせた処理をする。白根の場合は触らないでもいいが、この場合は小型の爪で髪をとくようにして表面の根を起こす。

  
鉢底に用土を入れる。スリット鉢の場合は鉢底石などを入れずに底まで用土を入れる。土が流れ出るような気がするが、実際は最初の数回の水やり時にほんの少し流れるがすぐに出なくなる。底穴が丸穴のみの鉢の場合は鉢底石を入れる。スリット鉢は鉢底石を入れるとせっかくの縦スリットの意味がなくなる。縦スリット部で根が空気に触れることにより根の伸長が止まり細根がたくさん発生する。鉢底石などを入れないので鉢の容量を 100%用土で利用できる。どうしても何か底に入れたい場合はココチップやココファイバーなど根が張れる素材を薄く敷く。 苗を仮に入れて高さを見てみる。沈んでしまう場合は底土を足し 高すぎる場合は底土を減らして調整する。ブルーベリーの場合は根鉢の表土に新しい土が少し被るように植える。

  
元肥を入れる。底土を混ぜ合わせて直接根鉢に触れない底部や側面の土中に施す。根が活着して根を伸ばしたときに肥料が効くようにする。根洗いした場合や不調苗の植替、酷く根鉢を崩したり切ったりした場合は元肥は入れないで2週間くらい経ってから施肥。

 
主幹が斜めに傾いている場合は根鉢を斜めにして主幹が真直ぐ立つように調整して植える。

  
土を入れるときは「ごはんをよそう」如くふんわりと入れ、決して指で強く押し込まないようにする。マルチを敷き水やりをして植替え終了。



植替え後の置場と水やり
根洗いした場合や不調苗の植替え、酷く根鉢を崩したり切ったりした場合はしばらく直射日光の当たらない所で養生する。コガネムシ幼虫被害株も。
根鉢を少し引っ掻いて根を起こしたくらいでは日陰に置く必要はなく植替え後も日の当たる所で良い。根鉢を弄わない場合はもちろん日向のまま。
根腐れした株の植替え、不調苗の植替え後は、水を吸い上げる力が弱っているので水やり間隔を長めにし少し乾かし気味に水管理する。
健康な株を根洗いして植替えた場合は前述の不調株の植替え後ほどではないが通常株よりも少し水やり間隔を長めにする。
その他の株の植替え後は通常通りの水管理で良い。
鉢の置場は土やコンクリート面などの地面に直接置かず、トレーやカゴなどを使って持ち上げて置く。排水性もアップするし鉢底の風通しを良くすると根の生長が良くなる。地面と縁を切ることによってミミズや蟻など侵入を軽減することができる。



コガネムシ対策

コガネムシの幼虫vsブルーベリー栽培家 は避けて通れない戦いだ。特に鉢植の場合は発見が遅れると致命傷になる。早期発見できれば良いが、なかなかわかり難いことが多く、おかしいと思ったときには手遅れの場合が多い。早期発見のポイントを挙げてみると、葉が赤みを帯びてまんだらになってきたら まず鉢から根鉢を抜いて根を確認すること。春に卵から幼虫が孵り小さい頃は表土近くに集まってくる。表土が耕されたようなホクホクになっていれば大抵 小さな幼虫がいっぱい居る。木を持って揺らしてみてグラグラするようだったら要注意。駆除の方法は、コガネムシの幼虫が土中に湧いてそれを退治する方法、成虫が卵を産み付けに来るのを阻止する方法などいろいろ試されいるが特効薬になるのは少ない。効果のあるものをいくつかあげてみるがどれも完璧ではない。


パーライト・軽石マルチ
パーライトや軽石でマルチをして成虫が卵を産み付け難くする。成虫が卵を産み付けるとき用土に潜り込むのだが、コガネムシは固くトゲトゲしてガサガサしてのが体に触れるのが嫌で潜るのを(卵を産み付けるのを)やめるようだ。用土表面に厚めにパーライトなどをマルチ代わりに敷くと潜る時に体に当たるのが嫌なので卵を産み付けられ難い。用土にパーライトを混ぜているくらいでは効果はなく表土に厚めに敷くのがポイント。パーライトの白が陽射しを反射し多孔質なので断熱効果もありダブル効果がある。
パーライトは中性でpH7.0なので土壌のpH上昇を気にする方がいるが、パーライトは周囲の土壌をpH矯正する効果はなく パーライト自体のpHが7.0というだけ。


不織布マルチ
不織布や透水性シートなどで表土を覆い成虫が土に潜れなくする方法。覆い方で隙間ができたり不織布と鉢の間から潜られたり、株元からのシュートやサッカーが出難くなる。


椿サポニン
農薬ではない。椿などの種子に含まれるサポニンが幼虫の気門に入ると麻痺を起こし呼吸できなくなり窒息死する。椿油かすペレットにはサポニンが 12%前後、サポニン粉末には 90%以上含まれている。椿油かすペレットは徐々に溶けるので忌避効果がある。椿サポニンはエラ、皮膚、気門で呼吸している 生物が麻痺を起こす。毛虫、青虫、ナメクジ コガネ幼虫、ミミズ、根切り虫、葉ダニ センチュウ類など。 人や動物に影響はない。 サポニンは紫外線で分解する。 水に溶けたサポニンも2~3日で分解してしまう。 エラ呼吸をしている魚類に影響があるので水路や川、池には絶対に流さない。




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