2007年 9月


 30日(日)   時々 

今日も雨が降り寒かった。夏の疲れが出る頃、急に寒くなってくると体調を崩しやすい。油断をすると風邪をひいてしまう。気をつけないと。


 29日(土)   時々 

小雨がパラついて寒い一日だった。打合わせで1日多度津に行った。


 28日(金)  のち 

園芸学会の小集会、小果樹(ベリー)研究会に参加した。講演は地元香川大学の農学部 農学博士 望岡教授の『南方系野生ブドウを利用したワイン用新品種の育生』だった。香川という暖地で露地栽培の黒ブドウの着色期が夏期の高温期と重なるため「赤熟れ」という果皮の着色障害が古くから問題となっていたので、沖縄県八重山諸島に自生するリュウキュウガネブという野生ブドウとマスカット・オブ・アレキサンドリアを交配した中から選抜して、育生種を栽培し、ワインの一般販売をしている。その後の懇親会にも参加したが、会話の内容がベリー公の頭上300mを交差し、チンプンカンプンで理解不能。日本語とは思えない内容で英語を聞いているほうがマシだった。辛うじて聞き取れるのはブルーベリー、ラズベリー、ブラックベリーの語句だけだった。参加者は大学の博士や教授、専門に植物学を研究している人ばかり。素人の栽培家はベリー公だけ。完全に場違いだ。ベリー公はベリーの話題が飛び交う中では 倒れてもただでは起き上がらない。國武教授の横に座り話をする。そこから話が広がる。「ホームページを見て参考にさせていただいています。」「休憩所日記見ています。」「ブルーベリー協会のシンポジュウムでお顔を拝見して覚えています。」と 先方から名刺を差し出してくれる方もいる。ブルーベリー関係では新しい話題はなかったがラズベリー、ブラックベリー関係で 5〜6点のとても有意義な話があったので良かった。これも、この会に呼んでいただいた國武教授のおかげだ。國武教授と話した中では、ラビットアイや南部ハイブッシュ種の低温要求量が一般に言われているほど必要ではないのではないか。植物の持つ環境適応性で栽培地により要求時間が少なくなっているのかもしれない。ということ。これはベリー公自身も感じているので意見が一致した。「品種の純正度を高めるため販売用の苗は母樹直接挿木苗でないとならないが、挿木苗からの挿木、その挿木苗からの挿木〜〜と毎年続けて何代も行なうと、そのうち植物の持つ環境適応性で北部品種でも暖地適応性(挿木育生地の土壌、気候適応性)ができてくるのではないか?」の質問に対しては、「基本的には挿木はクローンですから、100%否定はしませんが、難しいように思います。」との返答だった。でもベリー公は、全北部品種ではないが、一部の北部品種に この挿木更新に 環境適応性の手応えを感じとっているので、偉い学者や教授、博士が言っても確かめてみたい。


 27日(木)

デライトとパウダーブルーの実を採らずに今まで置いていた。デライトは多少 落果があるが、パウダーブルーはほとんど落果がない。ベリー公はラビットアイの生食中ではデライトが一番好きで二番目はパウダーブルーとしきりに言っているが、この2品種は完熟を通り越し樹上熟成させると、腐敗することなく生食では味わうことのできない得も知れない芳醇な風味になる。デライトは生食で酸味があり風味豊な品種だが樹上熟成させることによって酸味が少し薄れキレはなくなるが、コクが増し味わい深い風味になる。パウダーブルーは樹上熟成させた風味はダントツでまろやかで芳醇な香りが口の中いっぱいに広がる。ワイン? いや違う、もっとまろやかで風味豊だ。パウダーブルーは樹上熟成させると生食完熟時のパリッとした食感はなくなり、果汁が減るのでジューシーさはなくなる。デライトはパウダーブルーほどジューシーさはなくならないが、その反面 芳醇な味わいではパウダーブルーの方が上だ。
山形県の天香園からカタログが届いた。天香園は福島県にも福島天香園というのがあるが、福島県からは苗を買ったことがない。山形県の天香園はサクランボの苗で有名な会社だが、ブルーベリーでは プル、レカ、ヌイのパテント品種の取扱店だ。従来品種にブルーチプスとかブルージョーク、ボインブルーとかの品種名で販売している。ブルーチプスはブルーチップ、ブルージョークはデューク、ボインブルーはシェラのことだ。商標登録の兼ね合いだろうと思うが、こういう紛らわしい品種名は止めてほしいと思う。当店はどの品種名が商標登録されているか、商標登録されている場合どんな品種名で売り出すか、調べたり考えたりするのが面倒なので一般的な呼び名に、Re、Nh、Sh を付けて販売している。





 26日(水)

ブルーベリーの秋梢の新葉が美しい。春梢は力強さを感じるが秋梢は繊細で華麗だ。何ともいえないラビットアイの葉色。柔らかくて優しそうなハイブッシュの葉。これが好きでたまらない。頬ずりしたくなる。





 25日(火)   時々 

シャシャンボツバメスガの被害はもうないがハマキムシはまだ多い。ハマキムシの被害は農園ではあるが志度の自宅の庭では無い。昨年もそうだった。シャシャンボツバメスガの被害は農園でも志度の家の庭でもある。発生するところとしないところがあるようだ。全国的にみると西日本に多いみたい。関東地方は少ないのかあまり聞かない。埼玉の山間部でもあまりいないようだ。


 24日(月)  のち 

天気予報で午後から雨だったので今日は水やりをしなくていい と思っていたら、午後を過ぎても思い出したようにパラパラとしか雨が降らないので、夕方 水やりをした。夜になって本格的な雨になった。地植にはいい感じの雨だ。母が鉢に生えている草を抜き、ハマキムシの被害葉、枯葉の取除けをしてくれた。


 23日(日)   時々 

母が出てきたのでお墓参りに行った。そして家に帰って来て、ベリー公家の草茫々の荒れ果てた庭を母が見て、庭の草を抜き、主役が枯れて居なくなり草に占領されている鉢を片付けだした。その後、農園に連れて行った。鉢に草が生えていたり、ハマキムシの被害を見て、母が一言 「明日も農園に来て手伝うわ。」


 22日(土)

9月に入って彼岸が来ても真夏日が続いている。高松気象台観測史上初めてのことで記録更新中だそうだ。こんな記録よりもっと良い記録を更新してほしい。昨日、届いた小町園のカタログから半樹高ブルーベリーのノーススターが消えていた。『品種同定の結果、ブルーゴールドと同一品種と判明しました』とカタログに明記している。これはどういうことか、補足の説明をしたい。小町園が数年前、アメリカから正規ルートでノーススターの母樹を導入したのだが、ノーススター名で入ってきたのがアメリカ側の品種間違いでブルーゴールドの母樹が送られてきたそうだ。でも調べてみると、これは珍しいことではなく、日本の種苗会社がアメリカから母樹を導入する時、数品種の母樹を同時に導入すると、その中で品種の入れ替わりがよくあるそうだ。いわゆる品種ラベルの付け間違いだ。また、導入した中の品種ラベルの入れ替わりだけでなく、今回のように注文した品種とまるっきり異なる品種が送られてくることも多々あるようだ。小町園始め、日本の優良種苗メーカーは、この点を心得ていて導入しても信用せず、数年間 自社で品種同定をするそうだ。そして間違いないと判断してからの発売になる。だから導入後から発売まで何年もかかる。導入した母樹1本だけでは同定できないので、挿木で何千何百本もの苗を作り 葉や花、実、樹形や特性などを比べて同定する。1年や2年でできない。過去に導入した従来品種の母樹更新なら特性を把握しているのでその年や1年で同定できるようだけど、新品種や初導入品種になると何年もかかる。小町園でさえ、おかしいと気付いてからブルーゴールドと判明するのに何年も要している。その同定の結果、どの品種にも似ていない母樹が導入されることがある。そんな多くの不明品種は陽の目をみないのだが、品種同定期間中の数年間育てて、日本の気候・土壌条件でも育ちがよく実の品質も良い品種が稀にあるようだ。そんな品種は闇に葬るのはもったいないので、独自の品種名を付けて発売されることもある。以前、小町園が販売していたナイトジェムもそうだし、昨年〜今年 ニッポン緑産から販売されているビックノースもそうだ。でも過去に販売した品種違いをうやむやにせず正直に発表した小町園の姿勢は評価したい。これほどにブルーベリーの品種同定は難しいということだ。品種不明株を1本や2本見て、ベリー公がこれでもない、あれでもないというのは次元が低すぎる。特性の秀でた品種なら兎も角、難しい品種の同定は、その不明株から少なくとも数千数百本の苗を挿木で増殖してから何年も育生してからの判断だ。でも、ここで一つの疑問が残る。現在アメリカから品種母樹を導入している日本の種苗メーカーがいくつあるかは把握していないが、導入後、アメリカから来た母樹の品種名を信じ込んで自社で品種同定をしていないナーセリーがあるかもしれないということだ。アメリカから母樹を正式に導入しているからと鵜呑みにして品種違いのまま販売したら、また品種違いが蔓延してしまう事態になりかねない。ベリー公の知る範囲では小町園、大関ナーセリー、ニッポン緑産、アルビックなどは導入後の品種同定をキチンとやっている。母樹をアメリカから直接導入していなくても正確な品種を販売している業者は他にもいくつもある。販売業者だけでなく、ホームセンターなども地域により、正確な品種を生産している生産者が卸しているホームセンターなどもある。品種に拘る場合は信用のできる販売業者から購入することが第一だ。当店・・・?自然の休憩所、Berry's Life はどうかって? その判断はお客様にお任せ致します。


 21日(金)

小町園からカタログが送られてきた。昨年、スパータンの実生から選抜品種、うつぎ青、じんば青が発売されたが、今年はレイトブルーの実生からの選抜品種、えぼし青が発売されている。品種登録も平成18年に出願中だ。


 20日(木)

『彼岸入り』
真夏を過ぎて鉢土の乾きも幾分遅くなったと油断していたら夏に逆戻りで、また水やりに追われている。蒸し暑さは少しマシになったが、秋枝の伸長が始まっているので株自身の水の吸い上げも多くなっているので余計に土が乾く。


 19日(水)

今日は愛媛県からの来園者があった。S氏の来園は二度目。夜遅くまで農園の小屋で談義が続いた。


 18日(火)

チップに地植えの株には水をやっていないので、水不足で枯れる株がでてきた。園に来る人が一様に 「ここは時間が止まっているような感じですね。」「ゆったりした時間を体験できますね。」 というような意味のことを口にする。本当にそうなら、誰か時間を止めてほしい。止まらなくても時間をゆっくり流れるようにしてほしい。もうすぐ彼岸が来るというのに・・・ 9月が終わろうとしているのに・・・


 17日(月)   時々 

ネットショップに新商品を発売した。まだ全部ではないが 今期に発売したい8割方の商品の掲載が終わった。昨年秋から肥料の対比実験や用土実験、資材の試用などをして今期に発売したい商品はいっぱいある。良いからと聞いてすぐ発売するのではなく自然の休憩所で対比実験や試用をして裏付けをとってから発売したいので新商品といってもメーカーの発売からは半年から1年以上は当然遅れての発売になる。試用したものの半分以上は陽の目を見ないで迷宮入りとなる。今期に発売したのは 挿木・種蒔に便利なEGポット、ルートポットのバリエーションの追加、育苗ポット各種、兼ねてから探していたCoCoチップより繊維質で用土にブレンドできるサイズのCoCoファイバー、栽培用土各種、肥料各種など。肥料は化成肥料も追加した。昨年秋から試用して成績の良かったIB化成S1、固形10号、AG898などや有機肥料ではBN発酵有機を追加した。マグネシウム剤もナルミゲン-Mという酢酸配合で良いのがあったので これも発売した。


 16日(日)   時々 

台風は逸れてくれた。朝、家の庭に水やりをした。休憩所農園にも水をやりに行こうかと思っていると雨が降ってきた。昨日の風で倒れた鉢の子がいて倒れたままだと雨が降っても水をもらえないので、昼頃 起こしに行った。雨は一日断続的に降り続いた。ネットショップに新表品を何点か発売したいので、その準備をしている。


 15日(土)

台風の動きが気になるが大した事はなさそうだ。宮崎大学の國武教授から電話があった。今月29日〜 園芸学会の2007年秋季大会が香川県で行なわれるそうだ。その前日(28日)に全国組織の第1回小果樹(ベリー)研究会を行なうので、ぜひ出席してほしいと依頼を受けた。現在はまだ30名くらいのベリーを研究している小組織だけど今後定期的に研究会を行い有意義なものにしていきたいそうだ。その第1回が香川で行なわれる。一つ返事で「出席します。」と答えた。ベリーの栽培や料理・加工などの利用用途の知識だけに止まらず、当店のような店はベリーの幅広い知識が必要だ。こういう機会を利用してもっと見聞を深めたい。


 14日(金)  のち 

朝は雨が降った。昼前から晴れてきた。晴れてきたかと思ったら湿度がグッと上がり蒸し暑くなった。蒸気が湧いている感じ。うっかりウサギがハーブの植替えをするというのでハーブの土を作ったり、植替えの終わった苗の整枝をした。一日ハーブを触っているといい香りで頭もスッキリして気分転換になる。ついでに時期はズレているがハーブの挿木や挿芽もしてみた。


 13日(木)

鉢土の乾きが遅くなった。1日1回でも濡れて水やりの必要のない鉢がある。生長の良い鉢は乾いているが生長の悪い鉢は乾いていない。半乾きの鉢もある。鉢をトレーに入れて並べていると、水やりをするとき乾いている鉢も乾いてない鉢も一様に水をやってしまいがちだ。乾いている鉢はたっぷり、半乾きの鉢はほどほど、乾いていない鉢は少しだけ。この様に鉢の土の乾きに合わせて水をやる量を調整すると失敗する。他の多くの植物は鉢土の表面が乾いてやるがブルーベリーは半乾きくらいでやるとちょうどいい。十分に濡れている鉢にはやらない。水をやるときには、やる量は鉢土の底から流れ出るくらいにやる。一度にやらず 数回に分けて浸み込ませるようにやる。マルチをしていると解りにくいが、大鉢でないものは鉢を持ち上げて重さで判断するといい。どちらかといえばベリー公は水やりの周期が長く、回数が少ないほうだ。やるときはタップリやっている。タイミング良く適時に水をやればもっと生長すると思うのだが・・・ 水やり三年というけれど、水やり10年(いや、20年か・・)経っても適時にうまくやれない。チップに地植えしている苗には水やりをしていない。チップに植えているから余計立ち上がりが遅い。小苗のうち1〜2年は鉢植えのほうが生長がいいかな?


 12日(水)

今までは挿木をして苗を作っても 苗の数は 200〜300鉢くらいだったが、今年はtemujin苗を入れると 約2,000鉢くらい。それと休憩所に植付けている苗は約1,000本。鉢植えを入れると 1,200本くらいある。そして今年の夏に挿木したのがある。大きな園や専門の育苗生産者からみると大したことない まだまだじゃ。と言われるが、小苗から大株まで これくらいの本数を育てているとわかってくることがある。実を採ることを目的とした苗と販売することを目的した苗と挿木の穂木取り用の母樹とでは、3タイプ共、肥料や剪定など育て方が全く違う。実を採ることを目的とすると、やはり小苗から有機肥料やぼかしなどで栽培しガッチリした苗を作り病虫害に強い株を作り、株の仕立て方も結果枝を出させるようにする。実の風味が大事なので有機肥料やぼかし、堆肥などで土と樹を育てて実の品質を良くしている。販売目的の苗は短期間で大きく太く育てるようになる。3年生、4年生苗も販売目的なので実も採らずに株を大きくするように剪定し育てる。肥料は緩効性の化成肥料を使っている。有機肥料やぼかしは立ち上がりが遅いので、育苗業者はほとんど使っていない。剪定の仕方も実を採る剪定と株を大きく育てる剪定とは全く異なってくる。小苗は早く大きく樹を育てるための剪定をして 4年生くらいから実を育てる剪定に切り替えるのは当然としても、肥料はどうだろうか? 小苗のうちは早く大きく育てるために緩効性化成肥料を使ったほうがいいのだろうか。それとも立ち上がりが遅いので大きさは化成肥料苗より小さいが有機肥料やぼかし堆肥などでガッチリした強い株に育てたほうがいいのだろうか。苗を並べて売ると当然、大きく育った化成肥料苗から売れるだろう。この問題はこれから数年間対比栽培してみないと結果がでない。まだまだわからない事ばかり。失敗や上手く行かない事ばかりだけど、生き物の自然相手は面白い。ああでもない。こうでもないと考えてやると楽しくって仕方がない。マニュアルのある施設栽培で工場のようなブルーベリー果実製造機では、それなりの苦労や厳しいこともそれなりにあるだろうけど、自然相手、生き物相手の醍醐味や面白味はそれほど味わえないのではないかと思う。


 11日(火)

急に夜から早朝までは涼しくなった。夜は窓を開けて網戸で寝ると寒いくらいだ。日中でも木陰の秋風は爽やかだ。ブルーベリーもベリー公もなんとか夏を乗り切った。まだ問題は山積でやらなければならないこともいっぱいあるし結果は出ていないけど、今年の夏、ベリー公は無茶苦茶がんばった。ホント死ぬかと思うくらい。『ベリー公 急死する』という電報が届いてもおかしくないくらいだった。誰も褒めてくれないから自分で言っている。夏に切り戻したチャンドラーの秋芽が展開してきた。大株のチャンドラーの新葉(上段)にはひとつもハマキムシの被害がない。横に置いている株には被害が出ているから置場所ではない。チャンドラーの葉は被害が無いのかと、小苗を見てみると、小苗は普通に被害がある。全体に見て回るとラビットアイ種がハマキムシの被害が多いように思う。肥料で伸びたのでなく株の自力で伸びた新葉(下段)にはやはり被害が少ない。新葉を見ているとどれも綺麗だ。





 10日(月)  のち 

朝、雨が降ったので水やりはしなくてよかった。発送処理と久しぶりの農園作業。今日は うっかりウサギが挿木をやるから農園作業といっても、うっかりウサギの挿木の準備と後の仕舞や段取りなどの下手間で終わった。でもブラックベリーの挿木が出来たからいいか。ブラックベリーの挿木は時期少し遅しかもしれないけど、やってみた。


 9日(日)   一時 

今日も時々雨が降り水やりから解放された。急に涼しくなった。スーパーの冷蔵食品前は少し寒いくらいだった。栗やアケビが出始めた。イイダコや秋刀魚、戻りカツオなども並び、すっかり秋の味覚だ。朝、『所さんの目がテン』 ブルーベリー特集を見たが拍子抜け。「国産の栽培種のブルーベリーはジャムに向かない。」 だと・・・ 誰がそんなことを言ったんだ。。提供した他のベリーの写真も時間の関係で出なかったし、自然の休憩所のHP ベリーの種類のページを引用して他の主なベリーも紹介すると言っていたのに これも時間の関係でカットになった。もっと日本のブルーベリー栽培の実情なども取材してほしかった。電話で聞かれた「ブルーベリーの実はなぜ青い?」の質問には答えられなかったが、ブルーベリーの種は紫外線に弱いので、種を紫外線から守るためにアントシアニン色素で守っているそうだ。青くなる前のブルーベリーの実をアルミホイルで覆って紫外線をカットして熟す期間そのまま置いておくと白く熟したブルーベリーができるとか?? 「野生のワイルドブルーベリーはなぜ日本では栽培できないのか?」の質問には、「土壌条件が違いカナダにはピートモスが堆積したピートランドというところがあり、そんな強酸性の土壌に自生している。」と答えたが、その後それを確かめに本当にカナダまで行ったようだ。でもテレビではピートモスではなく赤土と言っていたなあ? あれはピートモスではないのかな?


 8日(土)   一時 

『白露』
知らない間に、もう白露。夜には夜露が降り、草木の葉に白い露の玉が宿り始める頃だ。植物たちも夏の疲れから立ち直り生気に満ちる頃だ。そろそろブルーベリーも秋の伸長が盛んになる。連日の外回りで溜まった事務処理を少し片付けた。夕方農園に水やりに行ったら雨が降ってきたのでやらずに帰ってきた。


 7日(金)

連日、銀行・各所回りで打合わせ調整。


 6日(木)

今日も各所管回り、打合わせ。農園に水やり。ハマキムシの被害が多い。手で取り除けて回るには限界がある。チップに地植の株は手付かずで葉や新芽は食われ放題。


 5日(水)

農園には水やり、発送処理だけで所用で各所管回り。


 4日(火)

昨日、宮崎県の雲海農園からブドウが届いた。昨日は食べずに1日冷蔵庫で冷やして今日食べてみた。黄緑色の品種はハニーシードレス。紫黒色の品種はブラックオリンピア。どちらも見事な大きな房で重い。ブドウは手間がかかるのに立派な出来栄えだ。どちらも人気のある高級品種だが初めて食べた。ハニーシードレスは巨峰とコンコードシードレスから生まれた種無し種。上品な甘さで香りがいい。糖度が18〜20度あるので甘い。ブラックオリンピアは巨峰と巨鯨から生まれた品種。東京オリンピックの年(1964年)に命名されたので歴史のある品種。生食の食味に優れ高品位なブドウだ。こちらも糖度は18〜20度あり香り高い甘さ。袋も水色とピンクでかわいい。袋は前面は透明ビニール、後ろ側はブドウが傷まないようにクッションになっている。
(有)雲海農園 (0985)77-1215



 3日(月)   時々 

雨が降って地植えの樹々も潤った。休憩所のチップに地植えしているブルーベリーも水が切れていたので良かった。鉢植えやポット苗は水をやっているがチップの地植えには水やりをしていない。自宅の庭は暇がなく放ったらかしなので荒れ放題で草茫々。水は何とかやっているが悲惨な状態だ。ヘレニウム・オータムロリポップはこぼれ種でよく殖える。アスファルトの継ぎ目からも生えてきた。ルドベキア・タカオもこぼれ種でよく殖える。何を植えていたか忘れるほど放ったらかしのプランター。植えていた主役はいつしか枯れ去り、雑草の宝庫となったので水もやらなかったけど、ルドベキア・タカオが伸びてきて花を咲かせた。この2種は乾燥にも強く強健だ。線が細いが雨風で寝そべることなく行儀よくシャンと立っている。



 2日(日)

今日は農園作業や仕事はしないでブルーベリーに囲まれて気の合うブルーベリー仲間とブルーベリー談義をした。「半分、仕事やん。」とうっかりウサギは呟いたが、一番の気分転換でリフレッシュになる。その中で話題に上ったのがサザン(南部)ハイブッシュの暖地適応性。ラビットアイがこちらの気候風土で問題なく強健に育つのは従来通りだけど、各所の栽培実績の少ないサザンは新しい可能性を秘めている。今までサザンハイブッシュは暖地適応性はあると言われながら樹勢が、ノーザン(北部)ハイブッシュよりも弱いと言われていた。でも北部ハイブッシュも南部ハイブッシュより樹勢が強いと言われながら品種により暖地では弱いのもある。ベリー公の今までの栽培経験でも、近郊の栽培者の話でも サザンでこちらの暖地気候で特に生育が良い品種がある。特に生育が良く育てやすい品種を列記してみると、サミット、ミスティ、マグノリア、デュプリン、ブラッデン、サンシャインブルー、レガシー、ビロキシー、シャープブルーの第1グループ。次ぎの第2グループは、リベイル、エイボンブルー、ケープフィア、ジョージアジェム、オニール、フローダーブルー。第1グループは北部ハイブッシュより全体的にこちらの暖地気候では樹勢も強い。第2グループも、こちらの暖地気候では樹勢は平均的に北部を上回っているのではないかと思う。こちらの気候では北部ハイブッシュの場合、南部ハイブッシュより樹勢が強いという一般の特性が生かされてない懸念がある。生育の良いものも数品種あるが極端に悪い品種も多い。ところが南部ハイブッシュの場合はこちらの気候では極端に生育の悪い品種は今のところ無い。中でもサミットなんか写真の通り、胸の空くような気持ちの良いシュートが勢いよくシュッと伸びる。淡緑のいい色でパリッとして炒めたらアスパラガスより美味しそうな気がするシュートだ。休憩所のサミットもそうだが、temujin苗もこんなのが何本も伸びている。樹勢だけでなく実の風味も サミット、ミスティ、マグノリア、デュプリン、ブラッデン、サンシャインブルーなどは極上風味だ。ただ栽培する用土は水はけが良く、通気性が良い用土が前提なのは共通だ。




おぎはら植物園から魅惑のカタログが送られてきた。禁断のカタログなので見ないようにしたいが、いつも誘惑に負ける。今期のカタログの表紙のデザインは また今までと趣が違う。内容も充実してきてネット販売やカタログ通販に力を入れてきたのが手にとるようにわかる。禁断のカタログだが、紐解き じっくり吟味して注文しようと思っている。いつもまた後でと思って、机の隅に置いたままで何時しか日が経って、思い付いて注文した時には遅くて品切れがあったが、今期は即注文したい。おぎはらのカタログの中に『ポピーマロー』という花が載っている。これは カリロエ・インボルクラータでベリー公が数年前から種蒔きして休憩所で育てている花だ。今期のカタログで『NEW』マークが付いており、おぎはらより前から育てていたので ちょっと嬉しい気分。



 1日(土)

苗の手入れ。やっと 4号鉢の苗が終わり、6号鉢の手入れに入った。ハマキムシが相変わらず多い。8月から窒素肥料を切ってアミノ酸系の液肥を少しやるくらいでほとんどNPKの肥料成分をやらずにきていたが、自力で秋枝を伸ばしてきている。夏場(6〜7月)肥料をやって肥料で伸ばした柔らかい新芽は、ほとんどシャシャンボツバメスガやハマキムシの被害にあったが、無肥料で自力で伸ばしている新芽には比較的被害は少ない。やはり肥料で伸ばした枝より強いのだろう。でもこれから秋芽が盛んに伸びるので窒素肥料も必要になってくる。ハマキムシ類の被害は10月頃まで続くのでどう対処しようか。アミノ酸系の肥料を中心にし窒素肥料は最低限に抑え天恵緑汁などで害虫に強い株をつくり、ニーム、月桃エキス、ハーブ、木酢液などの害虫忌避剤を使用してみようかと思っている。化学薬品みたいに完全駆除はできないが、害虫を減らすことはできる。長い間、休んでないので明日は農園作業は休んで英気を養おうと思う。



by Berry公