2006年 10月

10月21日:Berry's Life オンラインショップの ベリーのおふとん ベリー栽培の土を見直しました。
       ピートモスやココヤシ製品も見直し種類を追加しました。右上のショップアイコンからお入りください。

 31日(火)     最低気温:13.5℃  最高気温:21.2℃ 時々

ディアスキアのサーモンピンク色の花。ディアスキアは今ではどこの園芸店でも売っているポピュラーな花になったが、昔はあまり出回ってなかった。インターネットショップも発達してなかった頃、育ててみたくて近くの園芸店やホームセンターなどを探し回ったが売ってなくて、あきらめていた。それから2〜3年後、やっとホームセンターに並ぶようになって飛びついて買った。今では改良された いろんな花色のディアスキアが買えるようになった。


 30日(月)     最低気温:14.2℃  最高気温:20.8℃ 時々

フェイジョア・マンモスの実がだいぶん大きくなった。実の数も昨年より多い。フェイジョアの移植は簡単なようだが このマンモスは移植するには大きくなり過ぎたので農園に持って行かずに置いておこう。受粉にもう1品種いるので アポロも置いておこう。


 29日(日)     最低気温:14.8℃  最高気温:21.3℃

昨夜は雨の予報だったので昨日水やりをしなかったが、今朝 起きてみると雨は降ってなかった。慌てて水やりをしようとしたが表面の鉢土は乾いてなく、鉢から根鉢を抜いて「水、いる?」と聞いてみたが まだ大丈夫そうなので今日はやらなかった。カマキリの卵がいろんな所に生みつけられている。最近カマキリの姿もよく見かける。レモンマリーゴールドの花が満開になった。やはり黄色い花は綺麗だ。


 28日(土)     最低気温:14.6℃  最高気温:22.3℃

庭にアカシデの葉が落ち 秋らしくなった。一人で落ち葉を見て「秋ですねえ。」と呟いている。オレガノ・プルケラムの花が咲いている。夏の暑さには強いみたいで こちらの気候でも問題なさそうだ。花数が少なく、日には十分当てているのだが徒長しているし、鉢植えより地植えにしたほうがいいのだろうか。今の土も合っていないような気がする。


 27日(金)     最低気温:15.2℃  最高気温:21.5℃

うっかりウサギが昨日、届けてくれた はちみつクッキー、はちみつプリン、はちみつシフォンを今日も食べたが癖がなく上品な味でおいしい。(先に食べてしまったので写真が撮れなかった。) この蜂蜜はお世話になっているH氏が育てているミツバチから採った蜂蜜。お菓子に使っている蜂蜜の量がちょうどよく、蜂蜜の味が強すぎることなくいい感じ。口の中にミツバチが一生懸命せっせと集めた温かい幸せな香りが、じゅわっと広がる。後味もいい。見た目は普通のクッキーやプリン、シフォンだが、うっかりウサギが余程、思いを込めて蜂蜜に命を注ぎ込んで作ったのか この蜂蜜は生きていた。10月10日の和栗を使ったケーキの時も その栗は生きていた。素材よりも素材らしい、素材が生きているものになっている。このような素材が生きたものを売っていきたい。当店はデザートやケーキ、焼菓子を販売する店ではなく、農園で採れたベリーや地元野菜、繋がりのある農家が育てた果物などを売る店。デザートやケーキが主役でなく、ベリーや野菜、果物が主役の店。


 26日(木)     最低気温:14.9℃  最高気温:21.6℃

昼間は暑くても日が陰ると急に寒くなる。おぎはら植物園から頼んでいた苗が来た。とうとう今秋も種蒔きができなかった。種はいっぱい買って用意しているけど まだそこまで手が回っていない。でも来年の春はどうしても春蒔きの種を蒔かないと。


 25日(水)     最低気温:15.9℃  最高気温:22.1℃

最近、土を注文してくれるお客様が多いので 今日も攪拌機を一日回して培土つくりをした。予めたくさん作って置いておけば良いと思うが、作り置きする時間と置き場所がないのが現状。注文をもらってから培土を作り、作りたてをお送りしている。いろんな種類の培土を作っていると楽しくなってくる。土を混ぜ合わせ袋詰めしながら この土でお客様のベリーや草花などが育ち花が咲き、いっぱい実が生る姿を想像すると楽しくって仕方がない。ワクワクして一人でニヤニヤしている。


 24日(火)     最低気温:16.4℃  最高気温:22.8℃

携帯電話ポータビリティ制度が開始されたので、携帯電話をドコモに変えた。今までの電話は山間部に弱く農園に居ても場所や向きによって電波が届かない。うっかりウサギから電話があって繋がらないと 農園で一生懸命作業をしていても、「どこに行っとったんよ。」 と、つっこまれることしばしば。農園や人に会うときも山間部の畑などに行くことが多いので山間部でも比較的電波の届くドコモにした。早く変えたかったけど番号が変わると不便なので我慢していた。ずっと前は一人でボートに乗って海に釣りに行くことが多かったので当時、瀬戸内海をほとんどエリアカバーしていた海に強い会社にしていたのだけど、今は海より山だから。


 23日(月)     最低気温:18.2℃  最高気温:23.7℃ のち

『霜降』
どんどん広がっている ヒメツルソバ。タデ科イヌタデ属、ほぼ一年中咲いている。テラスに植えたとき 2〜3種類と寄せ植えしたのだが、今ではヒメツルソバしか残っていない。侵略されて負けてしまったのだろう。コボレ種でも殖えるのか、植えた覚えのない離れた場所でも咲いている。派手さや可憐な美しさはないが素朴でグランドカバーにはいい。


 22日(日)     最低気温:13.1℃  最高気温:21.9℃ のち

夜から雨の予報だったが昨日は水やりをしていないので、朝 水をやったが、やはり夕方から雨になった。休憩所のドンベア・バージェッシアエが咲きだした。昨年よりも樹も大きくなり花数も増えた。虫害もないし病気も今のところない。育ちも早いし樹形は開帳型、少し芙蓉(フヨウ)に似たところがある。何といってもこの淡いピンクの花姿が可憐で清楚。


 21日(土)     最低気温:15.2℃  最高気温:22.8℃

ベリー公の生まれた故郷、豊島に行ってきた。おふくろからお墓参りに行きたいから連れてってくれ と頼まれていた。お盆やお彼岸は暑いから 豊島のお祭りがある今日 ということになっていた。豊島には直接フェリーで高松からは行けない。一端、小豆島の土庄港に行ってから乗り換えて豊島に渡る。ベリー公が豊島にいたのは生まれてから数年間と小さいときにちょくちょく遊びに行っていた。今はもう付き合いのある親戚は豊島にはいないみたいで、島にはお墓参りに行くだけ。母親方のお墓がある。豊島に居た頃のことは覚えていないが、その時住んでいた近くや集落の路地を歩くと、懐かしく 何か心の騒ぐ不思議な気がする。おふくろが言うには路地やほとんどの家は40〜50年前とほとんど変わらず昔のままだそうだ。昔住んでいたところは島の中腹の小高いところで海が一望できる風光明媚なところ。この綺麗な海や景色を見ながらここで遊んでいたのかと思うと、今でも海や海の見える景色が大好きなのが自分でもよくわかる。


 20日(金)     最低気温:17.0℃  最高気温:24.3℃

今まで10日だった取引業者さんへの支払日を今月から20日に変更した。最初は数が少なく取引高も少ないから10日でいけるだろうと思っていたが、月末締めの翌月10日払いだと処理する日数が足りなくなってきたので変更してもらった。というわけで今日は支払日だった。斜め向かいの奥さんと宿根アサガオのオーシャンブルーの話をしていて「綺麗ですね。」と言ったら、殖えた株を掘り上げてくれた。7〜8株掘ってくれた。地下茎で殖えいたるところからでてくるそうだ。農園の法面の土手にも植えてみようと思う。


 19日(木)     最低気温:14.8℃  最高気温:24.0℃

写真は朝 撮ったハマナスの開きかけのツボミ。日が高くなると咲いた。でもこれくらいの開きかけのツボミもいい。今年はブルーベリーや他の樹木に虫害が多かったが、この子はあまり虫害はなかった。病気も少なくて葉もきれいだ。


 18日(水)     最低気温:16.4℃  最高気温:23.8℃

素晴らしい秋の空で昼間はまだ暑い。半袖でいい。ボイセンベリーの収穫が今日で終わった。レッドラズベリーの秋果は数粒だった。自宅の庭の数株でレッドラズベリーの秋果をカゴにいっぱい収穫しているHPを見ると羨ましくて仕方がない。日本の北と南で気候が違うといえども うちは植付けたばかりだけど自宅の庭ではなく農園だぞ。数株でなく数十株だぞ。声に出しては言えないけど心の中で言った。


 17日(火)     最低気温:14.8℃  最高気温:24.2℃

朝早く外に出ると 気持ちいいから少し肌寒いに変わってきた。キンモクセイの花が散りセイダカアワダチソウの花の季節になった。鉢植えのレモンマリーゴールドの花が咲いてきた。鉢から垂れ下がって枝が伸びていたが ツボミの花首はそり返って花は上向きに咲きそろった。花が終わったら切り戻して刈り込んでやろう。


 16日(月)     最低気温:15.2℃  最高気温:24.2℃

農園でBOXや鉢を移動していたら、ポットの箱の中にオオカマキリの卵が付いていた。これは潰さないようにのけてブルーベリー園の中に置いておこうと思う。昨日 コカマキリが産んでいた卵は 1日経つとベージュ色の普通のカマキリの卵の色になっていた。後ろ向きでも綺麗に形をとってうまく産み付けるものだ。


 15日(日)     最低気温:16.7℃  最高気温:24.3℃

カマキリの産卵シーズンになった。自然の休憩所 農園や自宅園にはカマキリがいっぱいいる。いちばん多い種類はチョウセンカマキリかな。コカマキリも多い。オオカマキリも増えてきてちょくちょく見かけるようになった。パレットの移動をしていたときカマキリの産卵シーンに出くわした。コカマキリが木製パレットの小口に産み付けている最中だった。産み始めは白地に水色っぽい色をしている。邪魔をしないように しばらくそっとして置いた。


 14日(土)     最低気温:16.2℃  最高気温:22.2℃ 時々

農園で作業をしていると いつもお世話になっているH氏が来て、「栗を拾いに行かないか。」と誘われた。「土曜日だし昼近いから、もう誰かに拾われているかもしれないが行ってみないか。」というので付いて行った。やはり朝、誰かが拾った後らしく、あまり落ちていなかった。栗のイガ殻ごと拾った。栗拾いは昔 小さい頃行った記憶があるがイガの中の栗の様子なんて覚えていない。イガの中には栗が3個入っていて、3個全部大きくなっているもの、真ん中がペッシャンコで両側の栗だけ大きくなっているもの といろいろだ。イガの中に1個だけ残っていて他の栗は無いのは猿が取って食べた取り残しだろう。近くに栗の皮の食べカスが落ちている。やぶ蚊には刺されるし、朽木を退けると大きなムカデが出てきて襲われそうになるし、下ばかり向いて歩くと顔や髪にクモの巣がまとわり付くし・・・ でも小さなザル一杯くらい拾えたかな。


 13日(金)     最低気温:18.7℃  最高気温:23.3℃

いい季節になったので植物たちがイキイキしている。夏は人間も植物もダラーッとしているけど、秋になると人間は夏の疲れが出るが、植物たちは夏に生長できなかった分を取り戻し、また冬を越すための体力の蓄えをしようと必死だ。


 12日(木)     最低気温:17.6℃  最高気温:24.0℃ 時々

ずっと休んでなかったので リフレッシュしてきた。リフレッシュは自然の雄大な世界に浸るか アートをじっくり見て芸術の世界に浸るのが一番。今日は雄大な自然の風景に浸ろうと雲辺寺へ行った。雲辺寺はゴンドラケーブルカーで山上まで行ける。36キロというゴンドラでは日本一のスピードで登る。頂上の駅に降りると少し寒い。下界との気温差は7℃。あいにく霧で視界が悪く素晴らしい景色が見えない。お参りをして「おたのみなす」に願いを込めて腰掛けてきた。その後、せっかくこっちに来たからと観音寺市内のケーキカフェを視察。北欧館 と シュクレシュクレに行ってきた。


 11日(水)     最低気温:18.6℃  最高気温:23.6℃

天気予報では晴れだったのに、曇りで今にも雨が降りだしそうで降らない一日だった。チェッカーベリーの実が色づいて綺麗な赤い色になっている。レッドカラントやレッドラズベリー、クランベリーなど赤実系はうまくできないんだけど この子は別。ランタナの白花が美しい。


 10日(火)     最低気温:14.3℃  最高気温:23.4℃ 時々



先日、うっかりウサギに栗を届けていたが、その届けた栗がケーキになって帰ってきた。モンブランのタルトはペーストも手作りで中には渋皮煮が入っている。パウンドケーキの中にも渋皮煮がいっぱい。パッと見は普通のケーキに見えるが和栗を使った全て手作りの手間のかかったものだ。売っているケーキはお菓子用で市販されているペーストや渋皮煮などを使ったものが一般的だが、今日のケーキは和菓子に近い懐かしく優しい味がする。


 9日(月)     最低気温:12.9℃  最高気温:22.7℃

やっと休憩所のキンモクセイが咲いた。近所の家のキンモクセイも咲いたみたいで、どこからともなく風に乗って香りがやってくる。ブルーベリーのマグネシウム欠乏症(中段)によるクロロシスと鉄欠乏症(最下段)によるクロロシスの症状が綺麗にでた。どちらも土壌pHが上がり欠乏症がでたと思われる。マグネシウム欠乏症は新梢の古葉から症状が表れるようだ。どちらも葉脈だけが緑に残るのが特徴だ。







 8日(日)     最低気温:14.7℃  最高気温:23.3℃

『寒露』
魅惑のカタログ、おぎはら植物園のカタログを見て気になる子に印をしていたが 注文しないで今日まできた。今日、注文していないのを突然思い出し注文書に書き込んだ。ホームページで品切れになっていないか恐る恐るチェックしたが自分がほしいものは幸か不幸か一つも品切れになっていなかった。今季はいつもより注文が殺到しているみたいで発送が遅れるみたいだ。大繁盛でいいことだ。近くのホームセンター・西村ジョイに寄った。季節の変わり目にはほしいものがなくてもホームセンターや園芸店の苗売り場や園芸コーナーを見て回る。西村ジョイの鉢売りコーナーに南出のスリット鉢が売られていた。最近は大手の通販種苗カタログにも載って販売されている。うちももっと頑張らないと。


 7日(土)     最低気温:17.9℃  最高気温:22.9℃ 時々

朝、外に出るとキンモクセイの香りがフッとした。「咲いたかな?」と思いワクワクしながら見に行ったら、ツボミは弾けていなかった。色もレモンイエローでまだ黄色が濃くなっていない。でも微かに香りはする。1年ぶりの香りだ。ボイセンベリーの秋果が熟しているが、夏と違い太陽が弱いので熟す速度もゆっくり 完熟するまで日数がかかる。実の大きさも夏の果実より小さい。


 6日(金)     最低気温:19.4℃  最高気温:23.2℃

『中秋の名月』
今日もぐずついた天気で時折、小雨がぱらついた。夕方 西の空を見ると雲の隙間から夕焼けが見えたが明日の天気はどうだろう。東京の練馬ではヘンリーブルーが綺麗に咲いているが、うちの斜め向かいのお宅ではオーシャンブルーが綺麗に咲いている。朝顔といえば夏の花というイメージがあるけど 10月まで咲くのはいいなあ。おまけに宿根なので毎年咲くし。


 5日(木)     最低気温:20.7℃  最高気温:22.3℃

一日中よく降った。発送が可能な商品の発送処理をして作業はせず家に帰って事務処理と部屋の整理。衣替えもした。事務処理がだいぶん片付いた。


 4日(水)     最低気温:18.3℃  最高気温:23.2℃ のち

今年は虫が多く、シャシャンボツバメスガの被害が一段落したかと思えば半月ほど前から 写真の虫が多発している。幼樹の葉はほとんどやられている。幼樹でなくとも新梢の新葉はやられている。硬い葉はやられていない。それにしても今までこの虫は見たことなかった。今年初めてだ。葉巻虫の一種だろうか、糸繭の中に卵を産みつけ 卵から孵り、小さい幼虫のうちはまだしばらく繭の中にいるようだ。その後ある程度大きくなって繭から這い出し右上の茶色の虫に変化するのか、この茶色の虫は 繭の虫と別物なのか。右下の縞模様の虫も別物か またはこの虫の進行形なのかどうかわからない。左下の虫はこれらの虫とは別物だろう。どっかで見た形と思ったら バルタン星人みたいだ。




 3日(火)     最低気温:18.6℃  最高気温:24.4℃ 時々

コスモスや秋ヒマワリが咲き乱れている。キバナコスモスの顔も見える。ワイルドフラワーそのものだ。休耕田で秋風に吹かれてなびく姿は涼しそう。


 2日(月)     最低気温:19.1℃  最高気温:23.9℃ 時々

ニッポン緑産は一昨日、天香園は今日 カタログが送られてきた。ニッポン緑産のカタログには新品種がいくつか載っているが既に在庫は無しになっている。天香園は従来品種に独自の関連性のない名前を付けている。ホントにこういう紛らわしい名前の付け方はやめてほしい。品種登録は歓迎するが従来品種の日本語呼び名を商標登録するのもやめてほしい。ニッポン緑産の新品種は試作してみたかったのに残念だ。一部の意見で、ブルーベリーは気候風土の適応性の見極めや品種特性の対応がじゅうぶんになされないまま新品種の発売が先走りしている傾向がある。と言われるが、ブルーベリー自体 日本国内での確立された栽培方法はないし、従来品種においても気候風土適応性は全品種、各地で試しているわけではない。どんどん作られる新品種、特に南部ハイブッシュ群においてはアメリカ内部だって素性は明確なわけではない。そんな中で、どんな品種が自分の園の気候風土に合っているか、自分の育て方に合っているかは、自分で育ててみて判断するしかない。案外、南部ハイブッシュの新品種は従来のブルーベリーの基本的な育て方の枠にとらわれない、意外な栽培方法があるような気がしてならない。


 1日(日)     最低気温:19.0℃  最高気温:21.9℃

昨日サンポート高松で岩田さんが出演するシンポジウムがあるというので行って来た。主催者も内容もわからないまま、ただ岩田さんが出演するということしか聞いてなかったが、行ってよかった。主催者は香川大学だった。香川大学にも農学部はあるが、今回の主催は農学部でなく 香川大学大学院地域マネジメント研究科の学生だった。内容は、基調講演が JFEライフ株式会社(旧川崎製鉄)が取り組んでいる無農薬水耕野菜栽培「鉄鋼メーカーのDNAを活かした野菜つくり」、株式会社ワタミファームの「有機農業の産業化」とパネルディスカッション「アグリビジネスと地域マネジメント」。基調講演では大企業がビジネスとして農業に取り組んでいる内容の話しで、JFEライフは鉄鋼メーカーの得意とする製造業的考え方が土台の工程管理、品質管理、原価管理、製造方法の工夫研究などを農業の野菜作りにスライドし、鉄ではなく野菜(現在は水耕栽培レタス)を作って成功している。ワタミファームは前から知っていてすごい会社だと思っていた。今回のシンポジウムに武内社長が来ることは知らなかったが会場でパンフレットをもらって基調講演に名前が載っていたので驚き、話が聴けるのはラッキーだと思った。講演を聴いて やっぱりこの人はスゴイ、と思った。何がスゴイのかは一言で言い表せないし人それぞれなので、興味のある方は下記のHPを参照していただきたい。日本の農業の将来を真剣に考えている人だ。
http://www.watamifarm.co.jp/
http://www.aff-job.go.jp/special_number/0512/index.html
http://www.nochuri.co.jp/report/pdf/r0505in1.pdf
ワタミファームは和民など外食フランチャイズチェーン「ワタミ株式会社」のグループ会社で農業もフランチャイズ化し全国の農場に農場長であり農作業員のプレマネとして社員1〜2名を配置し あとは現地でパートやアルバイトでまかなっている。配置する社員は農業の経験、知識の有無は関係なくワタミの店舗の店長経験者だという。先のJFEライフは鉄鋼製造業の強みをそのまま野菜作りに応用しているが、ワタミファームは外食フランチャイズチェーンの強み、外食産業ワタミ独自のマネージメントシステムにのっとり徹底した原価管理、仕入れから料理までの生産管理、人事管理、販路確保の営業力が土台だという。そう聞くとワタミの農業は完全にマニュアル化された農業かというと全然違う。農業はマニュアル化できるものではなく気候風土が違えば栽培の仕方は全然違うし同じ県でも場所が違えば栽培方法は異なる。その農場ごとに模索するしかないという。栽培している野菜の一部は特別栽培農産物だが、他は全て有機JAS認定を取得していて本格的な農業だ。今やISOより取得や取得後が難しいといわれる 有機JAS認定 だ。その根底には武内社長が自ら有機栽培を行なっていたいうこともあるのだろう。武内社長は大学卒業後 外食の「すかいらーく」に入社し6年ほど勤務した後、フードサービス会社やレストラン運営会社に携わりながら、土を耕し野菜を有機栽培で育てていた。2001年にワタミに入社し、その後 ワタミファームを設立し現在に至るが、わずか5年でここまでになっている。農作業をするアルバイトやパートさんにもボトムアップに参加してもらい QC活動(小集団活動)を採用している。農場長には経営者立場に立ってもらい月次PL、BSを要求している。
岩田さんが出演したのは基調講演ではなくパネルディスカッションのパネラーとして参加していた。武内社長もパネラーとして参加し他のパネラーはお役所、財団などのお堅い方々だった。基調講演の二人の話しの内容、パネラーの参加者を見ると 岩田さんだけ毛色が違う気がして少し心配したが、そこはブルーベリー業界が誇る われらが岩田さん、農業が大企業のビジネスとして捉えた話の渦の中、堂々としたいつものペースで話をしていた。岩田さんの話しは自分の簡単な紹介と 一つの質問に答えただけだったが安心して聴いていられた。紀伊國屋も有機JAS認定を取得したそうだ。9月30日から兵庫県で「のじぎく兵庫国体」が開催されていて、その開会式に天皇陛下が出席するため神戸のオークラホテルに泊まられていたそうだが、9月30日の天皇陛下の朝食にでたジャムが紀伊國屋のブルーベリージャムで、そのジャムは和三盆で作った新製品ジャム。しかもその和三盆は香川県の三谷製糖のものを使っているそうだ。岩田さんに投げかけられた質問は、「今後のアグリビジネスには何が必要と思いますか?」だった。その問いに対して岩田さんは「お客様に夢と希望を与えられるものでなければならない。」と答えた。






by Berry公